衝撃だった花びら餅の真実

さて、お正月といえば花びら餅。
先日驚いたことがあり
都市伝説とか、アンビリーバボー的な
タイトルになりました。
それは後半に…

花びら餅の起源は諸説ありますが
平安時代の宮中行事で長寿を願う「歯固め」が由来とされています。
儀式では餅の上に赤い菱形の薄い餅を載せ、
その上に固い食材を乗せて食べていたそうですが
のちに簡略化され、
お餅に塩漬けされた鮎や味噌を包む
「宮中雑煮」として
公家に配られるようになったそうです。
それが花びら餅として
鮎をごぼうにして紅白の餅で挟んだ現在の形になったとされています。
さて、これ後半まで覚えていてくださいね!

今年は初釜用にご注文をいただきました。
まずは花びら餅をつくるにあたり
大事なことは「ごぼう」を準備すること!

菓子の作り方は一定の法則や配合はありますが
お店や職人さんよりそれぞれ違います。
ごぼうももちろんそれで、
私の作り方は何日かかけて作っていく方法をとっています。
何度もつくるなかであさ貴のこだわりとしては
・茶席での扱いを考えた時に菓子切で切れる柔らかさにしておくこと
・ごぼうのアクの処理
・煮方と熱の扱い 
がポイントとなっています。

ごぼうも店により
様々な見解、こだわりがあります。
左は通常のごぼう、右は堀川ごぼうです。
大きさの参考に
茶杓を置かせていただきましたよ。


そして、今年のポイントは大きさ!
オーダー時に「大きい花びら餅」とご希望をいただいたので
大き目にしております!
なので仕込みのごぼうも長くしております。
一般的なサイズの1.6倍!



はい、女性用の懐紙幅いっぱいです  笑。

個人的には大きな花びら餅はハレ感があって好きです。
作るときもちょっとワクワクします。

御菱葩 として有名な川端道喜さんのものも
ごぼうが中に納まっていて大きいですね。
(比べるのは恐れ多いことですね、すみません)

生地は地方や店によって違い
関西ではお餅、関東では求肥となることが多いようです。
もともとの成り立ちを考えるとお餅が近いかと思いますが
昨今の好みや、少子化、日持ちすることが望まれる中では
いろいろとあるようですね。

さてここからタイトルの話。
宮中に収めた方に聞いたところによると
現在でも正月には
白いお餅に赤いひし形の餅を置き
味噌餡とごぼうをのせて
白餅ごと二つ折りにしてお納めするそうですが

白餅は保温のためのものなので、実際には食べないそうです。

食べる部分は赤いひし形のお餅とその中身となります。
この話は衝撃的でした!!
お餅たべないのか・・・・
もったいない・・。
白餅はあくまでも保温のためのお餅なのです。

ということで、大き目の花びら餅。
オーダー主さんの「花びら餅をもっと食べたーい!」という
夢を実現した花びら餅となりました。
あさ貴の花びら餅は全部食べますので
ご満足いただけたと思います!

初釜の菓子器に盛られたお写真いただきました!華やかですね。

和菓子あさ貴

普段の生活のなかでに ふと気づく季節の移ろい、 日本のよきものを 和菓子教室を通じて おつたえしていきます。

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