長野は善光寺近くにある風情ある建物
「藤田九衛門商店」。
先日、ふらっと立ち寄らせていただきました。
こちらは餡ならぬ、こだわりが頭からしっぽまでつまった鯛ではなく鯉焼きのお店なのです。
建物は大正時代の建物を改築し、店舗にしています。
入るとすぐに左手には黒漆喰のストーブ。
こちらは冬は現役で活躍しており、調理にも使うとのことです。
建物の外には薪がつまれています。
奥にはイートインスペースもあります。
そしてこだわりの茶道具も展示されています。
さて、こちらのお菓子は店主考案の鯉の形をした鯛焼きです。
店主曰く
「長野は海無し県なので鯛はいない。
でも鯉がとれるし、長野県ではお祝いの席でも食べる名物料理で縁起もよい魚なんです。だから鯉にしたんです」
とのこと。
長野愛ですね!
その愛は原料にもあらわれており、
餡は長野産の花豆を使用。
花豆は長野のなかでも戸隠などの高地でとれます。
小豆よりも高価な花豆を使用した餡は豆の風味がゆたかでこっくりとした味です。
小麦粉なども長野県松本産を使い、
長野愛が頭から尻尾、そして皮までつまった仕様になっています。
餡は季節に応じて限定餡もでるそうで
この季節はずんだ餡がでていました。
せっかくなのでイートインスぺースでいただきます。
お抹茶はこの時期でしたので冷たいもの、温かいものと好きな点て方にしていただけます。
お茶の種類も充実!!
価格は550円~濃茶2800円まで。
抹茶の種類によってはお薄もお濃茶でもどちらでも点てていただけます。
う~ん、こんなにあると悩むなぁ・・・
悩んでいるとここにアドバイスが
「中間二つたのむよりも、安いものと高いものと両極端で比べたほうが面白いですよ」
なるほど!!
では店主にお言葉に従い、
奈良北田源七商店の春日の白の薄茶と
京都丸久小山園の天授の薄茶を注文。
さあ、きました、きました。
見た目、差はむむむ・・・
この日は厚かったので冷茶で。
涼を体感できる錫の茶碗は
角居康宏氏の特注品とのこと。
お店では茶杓が販売されていました。
おー!!なるほど、なるほど!
いただいてみると違いが判ります!
春日の白はあっさりと爽やか
天授はお濃茶にもできるものなので
甘味とお茶の風味がしっかりと感じられます。
これはおもしろーい!
そして価格と好みは関係ないのですよ。
またいただく季節や点て方でもそのときに美味しいと思うお茶は変わりますね。
そして価格の差はあるものの価格関係なく店主こだわりで選んでるおすすめの抹茶です。
連れと「せーの!」で自分好みのお抹茶をえらんだところ
意見がわかれましたので喧嘩にもならずにそのあとは自分のお抹茶を決め、
あわせて鯉焼きをいただきました。
花豆の餡は豆の味が豊か、そこにもっちりとした皮がからみ
これは美味しー!!
きけば皮には小麦粉に白玉粉をぎりぎりまで配合しているそうで
このもっちり感が再現されるそうです。
竹炭を練りこんでいる皮は真っ黒、中からはきれいな翡翠色のずんだ餡がでてきて
そのコントラストもお見事。
こちらでは予約販売のみで紅白の鯉もあります。
とてもかわいいのですが白はタピオカ粉のため、かわが固くなりやすく
常時おくことはできず予約販売のみで。
お祝いのときにご注文されるそうです。
お茶をいただいてるときには
仏師にほっていただいたという焼き型の原型の
鯉をみせていただきました。
ここまでのこだわりをもってつくられている鯉焼きに
恋心をいだかずにはおれませんでした。
皆さまもぜひ長野に行かれた際は鯉焼きを!
食べるときのBGM
鯛を超えていけ
藤田九衛門商店
長野市東之門町400-2
026-219-2293
https://fujitakuemon.wordpress.com
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