日本一和菓子消費量の多い市、金沢市。
そんな金沢では行事ごとのお菓子が
生活の中で楽しまれています。
まず金沢の新春のお菓子といえば
福梅が有名です。
こちらが2年前に掲載した福梅です。
砂糖がけされた最中皮に米蜜が入ったねっとりした餡が特徴のお菓子です。
ほかにもまだまだ見て美しい、食べて楽しいお菓子があります。
それが「辻占」と「福徳」です。
「辻占」は砂糖と餅粉からできた生地を
花のように閉じたお菓子です。
お店によってはもなか種でつつんでいるところもあります。
今回購入したのは森八さんのもの。
森八さんはもなか種ですね。
お菓子を二つに割るとなかから
小さく丸めたおみくじがあらわます。
とても小さいので食べないように注意!
おみくじには格言やことわざなど
一つ一つ違う言葉がかかれています。
「虎穴に入らずんば虎子を得ず」
なんだか正月から勇ましいなぁ🐯
さて、もう一つのお菓子「福徳」。
1809年に加賀藩12代藩主前田斉広公が
金沢城二ノ丸御殿落成の祝いに
御用菓子商の樫田屋に考案させたという
歴史あるお菓子です。
こちらも森八さんのものを購入。
小槌、俵、大黒天などが
金にみたてた黄色のもなか皮と
銀にみたてた白のもなか皮でできており、
ふるとカラカラと音がします。
割ってみると、
その中には縁起物をモチーフとした金華糖や
土人形、お言葉がはいっています。
右上の達磨が金華糖です。
金華糖は煮溶かした砂糖を型に流し込み
冷やし固めた後に着色したお菓子です。
いまでは職人も減り、なかなか見かけないお菓子となりましたが
昔は献上品として、
そして砂糖の流通にあわせ
行事やお祝い事の品として
昭和期には駄菓子として親しまれた砂糖菓子です。
金沢ではいまでも婚礼やひな祭りなどには欠かせないものです。
中に入っていたものを並べてみました。
小槌、達磨の金華糖、恵比寿様の土人形、招き猫の金華糖、金平糖、おことば。
どれも可愛らしくて食べれないですね💕
ともに新年の運試しにたのしいお菓子ですね。
このように行事ひとつひとつに
お菓子がともにある金沢の暮らしは
前田家の文化興隆という背景から
育ったものかもしれませんね。
お正月らしい華やかな時間を楽しめたひと時でした。
0コメント