和菓子採集の旅 〜名古屋編② 美濃忠

次の訪問は美濃忠。
上り羊羹をはじめとする羊羹などの
棹菓子が有名なお店です。
初代尾張藩主徳永義直公が名古屋城に入府する際に
同行した桔梗屋から暖簾わけされた名店。
訪問した丸の内店は立派なたたずまい。
店内は大きなショーケースに
名物の竿ものや季節の上生菓子などがならんでいます。
他には慶事に使われる子だから饅頭や三ッ盛、五ッ盛なども。生活と密接に結びつく菓子文化が健在で素晴らしいことですね。
上り羊羹 
代々伝わるこの蒸し羊羹は
一般的な蒸し羊羹とは違い
溶けるようななめらかな舌ざわりで
小豆の風味と上品な甘さが楽しめます。
一般的な蒸し羊羹がむっちりであれば
こちらはぷるんとした食感となります。
ほどよくねっとりとすいつく柔らかさをいくつでも楽しめるほど上品なお菓子です。

初かつを
創業安政元年より受け継がれてきたこの菓子は
上質の葛を使用し、伝統の製法で蒸し上げられています。
米粉、くず、小麦粉がベースで
食感はぷるん、もちっとした歯ごたえで瑞々しくもあります。
餡ははいっていないのであっさりとした後口。
この菓子は上部に見える縞模様がポイントです。
淡い桃色はまさに鰹の刺身そのもので、
糸をこより状に撚って切ることでこの縞模様が現れるのです。
葛をつかった菓子の柔らかさを活かしたデザインですね。
販売時期が五月までなのも心憎い。

季節の菓子もありますので
わらび餅を購入しました。
わらび餅はしっかりとした生地で
今回の旅では一番かたさがしっかり目でした。

さあ名古屋の名店は数多いです。
和菓子採集の旅③に続きます

和菓子あさ貴

普段の生活のなかでに ふと気づく季節の移ろい、 日本のよきものを 和菓子教室を通じて おつたえしていきます。

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