可愛らしい節分菓子

本日は節分ですね。

先日、とても嬉しいことに
節分らしいお菓子をいただきました☺️
とても可愛しかったので
今年は節分菓子をまとめてみました。

その前に節分のお話を少し。

節分はもともとは
立春、立夏、立秋、立冬と
各季節の始まりの前日のことで
季節を分けることをさしていました。
とくに新年がはじまる春の節分は
今でいう大晦日に相当し
江戸時代以降は節分といえば立春をさすようになりました。
昔は季節の変わり目には邪気が生じるとされ、
それを追い払う儀式の名残が豆まきとなっています。
昔の中国では大晦日の邪気祓いに「追儺」(ついな)という行事があり
桃の木の弓矢を射って、鬼を追い払ってきました。
それが奈良時代に日本に伝わり、
平安時代に宮中行事として取り入れられました。
江戸時代にはその行事のなかの「豆打ち」が
「豆まき」として庶民の間に広がっていったのが始まりとされています。
また豆は「魔を滅する」、
煎り豆は「魔を射る」に通ずるとして
これらを福豆と呼んでいます。



まずは節分の主役、福豆。
京都の吉田神社の福豆です。
吉田神社は節分詣発祥のお社。
平安時代から宮中で行われてきた古式による追儺式が行われ
「鬼やらい」と称し、盾と矛を持った方相氏が青・赤・黄の三匹の鬼を追いつめ退散させます。  
幼い時はか数え歳の数だけ豆を食べるなんて言われ、
もっと食べたいと思っていましたが、
いまは少ない時代に戻りたいと思いますね…。
豆をたべて福をよび、
数えの一つ分多くとりいれることで
来年も福、健康であるように祈ったのです。

さて、にっこりと愛嬌あるお多福は
中央がとらやさんの関西限定の節分干菓子と
右がいただいた笑福堂さんの豆らくがん。
とらやの干菓子は節分らしくきな粉風味で
ほろりとしたくちどけに口いっぱいにきな粉の風味が広がります。

福井県敦賀市の伝統菓子、豆らくがんは
粗びきの大豆と砂糖をお多福の型で押し固めた珍しいもの。
気比神宮の祭神・神功皇后を象徴して作ったのが起源とされています。
大豆のうまみを生かしたお菓子です。  

同じ大豆の打ち物でも製法の違いが面白いですね。
一つは口どけふわりきめ細やか
ほんのりきな粉の香り、
もう一つはザクザクとした硬めの大豆の旨みがストレートに伝わる野趣溢れるお菓子。
食べ比べも楽しいです。

小さな鬼瓦はお多福とおなじ
とらやさんの干菓子。
昔のとらやの店で使用されていた
鬼瓦を写したもの。
鬼にも良い鬼と悪い鬼がいますが
厄を除けてくれる良い鬼です。

今回、鬼に扮していただいた大きなお菓子は
秋田のお菓子のにこりさんの
なまはげのおくりもの。
こちらもいただいたもの❤️

秋田は男鹿地方に伝わる民俗行事なまはげのお面をかたどった最中の中にお米のサブレを入れた食感よいお菓子です。
なまはげも神の使いで
家々を巡って厄祓いをしたり、怠け者を諭したりするよい神さまで鬼ではないのですが、
立派な大きさでしたので
鬼を演じていただきました!
なまはげさん、ありがとう!

皆さま、よい節分をお過ごしください。
福をたくさん迎えますように。

和菓子あさ貴

普段の生活のなかでに ふと気づく季節の移ろい、 日本のよきものを 和菓子教室を通じて おつたえしていきます。

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